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第1節 老齢給付退職共済年金は、本来、老齢基礎年金(国民年金)に上乗せした形で65歳から支給されますが、特例として60歳から65歳になるまでは、老齢基礎年金相当額(定額部分)を含んだ「特別支給の退職共済年金」が支給されます。 平成6年改正において、60歳台前半の者に支給する退職共済年金については、平成13年度から平成25年度にかけて、定額部分の支給を3年ごとに1歳ずつ引き上げ、現行の特別支給の退職共済年金が給料比例部分相当の退職共済年金(いわゆる「別個の給付」)に切り替えられることになりました。 平成12年の改正では、平成25年度から平成37年度にかけて、別個の給付(給料比例部分)の支給も3年ごとに1歳ずつ60歳から65歳へ引き上げられることになりました。(次ページ 図2参照) ※第2章中の年金額等は、平成18年度の金額です 1 特別支給の退職共済年金(1) 支給要件 特別支給の退職共済年金は、次の要件をすべて満たしているときに、65歳になるまでの間支給されます。 なお、支給開始年齢は生年月日により異なります。
(注) 組合員期間等が25年未満の者が、次表のいずれかに該当するときは、組合員期間等が25年以上あるものとみなされます。
※ 組合員期間等 A 公務員期間に厚生年金の被保険者期間、私立学校教職員共済組合、農林漁業団体職員共済組合などの国民年金を除く他の被用者年金制度の加入期間を合算した期間 B 上記の期間に国民年金の任意加入期間等を合算した期間 特別支給の退職共済年金の額は、定額部分、給料比例部分(厚生年金相当部分と職域年金相当部分の合計額)に加給年金額を加算した額となります。 <特別支給の退職共済年金額算出の基本算式の図>
年金額の算定については、次の2つの計算方法があります。
ア 法の額(平成12年改正による給付乗率5%適正化後の額) イ 平成12年改正による給付乗率5%適正化前の保障額 ※ ア、イを比較し高い方の額を保障します。
ア 平成12年改正による給付乗率5%適正化後の額 イ 平成12年改正による給付乗率5%適正化前の保障額 ※ ア、イを比較し高い方の額を保障します。
<物価スライド特例水準の保障額について> 平成16年改正において、本来水準の額は、年金額の計算の基礎となっている再評価率等について平成11年との比較で△2.9%の改定を行っています。一方、平成16年9月に実際に支給されている年金額は、平成12年から平成14年の物価下落時に当時の社会経済状況をかんみて、据え置きの措置が講じられたことから、平成11年との比較で△1.2%の水準となっています。 このため、平成16年10月以後の月分の年金額について経過措置として、物価スライド特例水準の保障額(平成16年度に現に受給者に支払われ、物価スライド特例により1.7%嵩上げされた年金額)が、本来水準の額を上回る場合には、物価スライド特例水準の保障額が支給されます。
組合員期間が20年以上ある者が、特別支給の退職共済年金の受給権発生時に65歳未満の配偶者、18歳未満の子(18歳に達する日の属する年度末まで)、又は20歳未満で障害等級の1級又は2級の状態にある子を生計維持しているときに加算されます。 加給年金額対象者(いずれも、生計を共にしていることが必要です。) ・恒常的な収入が850万円(所得が655.5万円)未満である65歳未満の配偶者 ・恒常的な収入が850万円(所得が655.5万円)以上あるが、5年以内に定年退職し、退職後の収入が850万円(所得が655.5万円)未満になることが見込まれる65歳未満の配偶者 ・恒常的な収入が850万円(所得が655.5万円)未満の子(18歳に達する日の属する年度末までの間にある子、又は20歳未満で障害等級の1級又は2級の状態にある子) ※恒常的な収入とは、給料収入、年金又は家賃収入などの年収をいい、一時的な収入(退職金、不動産の売却等)は含まれません。
加給年金額の支給停止 加給年金額の加算対象となっている配偶者が、公的年金(原則として加入期間が20年以上ある年金)を受給するようになると、加給年金額は支給停止となります。 加給年金額の停止対象となる配偶者の年金
加給年金額の改定 加給年金額の加算対象となっている配偶者又は子が次のいずれかに該当するに至ったときは、加算対象者に該当しないものとして、特別支給の退職共済年金の額が改定されます。 ・死亡したとき。 ・特別支給の退職共済年金の受給権者によって生計を維持されている状態でなくなったとき。 ・配偶者が離婚したとき。 (平成19年4月からは「配偶者が離婚又は婚姻の取消しをしたとき」となる。) ・配偶者が、65歳に達したとき。 ・子が、養子縁組によって特別支給の退職共済年金の受給権者の配偶者以外の者の養子になったとき。 ・養子縁組による子が、離縁をしたとき。 ・子が、婚姻をしたとき。 ・子(障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある子を除く。)が18歳に達する日の属する年度末が終了したとき。 ・障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある子について、その事情がなくなったとき。 ・障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある子が、20歳に達したとき。 特別支給の退職共済年金の受給権者が組合員であるときは、組合員である間、支給は停止となりますが、60歳以上で、かつ、組合員である間に、次に該当するときは、それぞれの計算式により算出される額及び加給年金額が支給されることがあります。
支給月額=基本月額
a 基本月額が28万円以下であり、かつ、基準給与月額が48万円以下の場合 支給月額=基本月額-(基準給与月額+基本月額-28万円)×1/2 b 基本月額が28万円以下であり、かつ、基準給与月額が48万円を超える場合 支給月額=基本月額-{(48万円+基本月額-28万円)×1/2+(基準給与月額-48万円)} c 基本月額が28万円を超え、かつ、基準給与月額が48万円以下の場合 支給月額=基本月額-(基準給与月額×1/2) d 基本月額が28万円を超え、かつ、基準給与月額が48万円を超える場合 支給月額=基本月額-(基準給与月額-24万円) a~dの計算式の控除する額が基本月額を上回るときは、全額支給停止(加給年金額を含む。)となります。 (注1)基準給与月額 (各年の1月から8月までは前年の5月、9月から12月まではその年の5月、における掛金の標準となった給料の額)×1.25 + 当該各月以前1年間の掛金の標準となった期末手当等の額×1/12 (注2)基本月額 {退職共済年金の額-(職域年金相当部分+加給年金額+経過的加算の額)}×1/12 2 別個の給付特別支給の退職共済年金の額は、定額部分、給料比例部分(厚生年金相当部分と職域年金相当部分の合計額)に加給年金額を加算した額とされていますが、平成6年の改正により、平成13年度から平成25年度にかけて段階的に給料比例部分に相当する額の退職共済年金(「別個の給付」)に切り替わることになりました。 平成12年の改正では、平成25年度から平成37年度にかけて、「別個の給付」(給料比例部分)の支給も3年ごとに1歳ずつ60歳から65歳へ引き上げられることになりました。(第2章第1節 図2参照) (1) 年金額 別個の給付の額は、厚生年金相当部分と職域年金相当部分の合計額となります。
※第2章第1節(2)年金額 特別支給の退職共済年金額算出の基本算式の
(2) 障害者及び長期在職者の特例 昭和16年4月2日以降昭和36年4月1日までに生まれた者は別個の給付の対象者ですが、3級以上の障害等級に該当する程度の障害の者(組合員である間に初診日のある傷病に限らない。)及び組合員期間が44年以上ある者に退職後支給される年金については、別個の給付の支給開始年齢から現行の特別支給の退職共済年金に相当する年金が支給されます。 図3 別個の給付の支給 <現行>昭和16年4月1日以前に生まれた者
昭和16年4月2日から昭和24年4月1日までに生まれた者
別個の給付が満額年金額に切替えられる年齢
別個の給付が支給される年齢
(3) 老齢基礎年金と退職共済年金の繰上げ
61歳から64歳までの間に別個の給付から特別支給の退職共済年金に移行することとなる者(第2章第1節 図2参照)については、60歳以上の者の請求により、老齢基礎年金の一部を対象とした繰上げ支給と老齢基礎年金の全額を対象とした繰上げ支給のいずれかを請求することができます。 ア 老齢基礎年金を全部繰上げた場合 65歳に達するまで、定額部分のうち老齢基礎年金に相当する額が支給停止されます。 イ 老齢基礎年金を一部繰上げた場合 繰上げの老齢基礎年金額に加えて、一定の減額をした定額部分の額(「繰上げ調整額」)が支給されます。
60歳から65歳に達するまでの間別個の給付が支給されている者(第2章第1節 図2参照)については、60歳以上の者の請求により、老齢基礎年金の全部を対象とした繰上げ支給を請求することができます。
別個の給付の支給開始年齢が61歳から64歳となる者(第2章第1節 図2参照)については、60歳以上の者の請求により、別個の給付の繰上げ支給を請求することができます。 この請求をした場合は、老齢基礎年金の繰上げ請求を同時に行わなければなりません。
65歳から退職共済年金が支給される者(第2章第1節 図2参照)については、60歳以上の者の請求により、退職共済年金の繰上げ支給を請求することができます。 この請求をした場合は、老齢基礎年金の繰上げ請求を同時に行わなければなりません。
※老齢基礎年金を同時に繰上げなければなりません。
3 退職共済年金組合員期間等が25年以上ある者が65歳になると、共済組合から本来の退職共済年金が支給されます。年金額は、特別支給の退職共済年金の年金額のうち、国民年金制度から支給される老齢基礎年金の年金額(組合員期間に係る部分)を控除した額になります。 特別支給の退職共済年金から退職共済年金への移行
退職共済年金は、次の要件をすべて満たしているときに、支給されます。
又は、在職中で組合員期間が1年以上あること。 (注)特別支給の退職共済年金の支給要件の特例と同様の特例が設けられています。 (第2章第1節1(1)支給要件 <退職共済年金額の基本算式>
65歳になって支給される老齢基礎年金(組合員期間に係る部分)の額が、特別支給の退職共済年金の定額部分の額より低い場合、その差額が経過的加算として加算されます。 ※ b厚生年金相当部分、c職域年金相当部分及びd加給年金額の算式等は、特別支給の退職共済年金と同じです。(第2章第1節1(2)年金額 参照)
4 老齢基礎年金昭和61年4月1日に発足した新しい国民年金制度では、組合員は共済組合に加入すると同時に国民年金制度の被保険者となっていますので、65歳になると国民年金制度から老齢基礎年金が支給されます。 なお、国民年金制度が発足した昭和36年4月1日以後の20歳以上60歳未満の組合員期間は、国民年金に加入し保険料を納付していた期間(保険料納付済期間)とみなされます。 (1) 年金額 老齢基礎年金の額は、昭和36年4月1日以後の20歳以上60歳未満の期間(加入可能月数)について、すべて保険料納付が行われた場合に792,100円が支給されます。 (保険料を納めた期間が40年に満たない場合は、納めた期間に応じた年金額が支給されます。) (2) 被扶養配偶者の老齢基礎年金 昭和61年4月1日以後組合員の被扶養配偶者で20歳以上60歳未満の期間は、国民年金の被保険者となっていますので、65歳になると国民年金制度から老齢基礎年金が支給されます。 なお、加給年金額対象配偶者が65歳になると加給年金額対象者ではなくなりますが、配偶者の生年月日が大正15年4月2日から昭和41年4月1日までの場合、その生年月日に応じた額(振替加算)が配偶者の老齢基礎年金に加算されます。 <参考> 世帯年金の推移
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